[話してきた] 黒い画面も怖くない!さくらのレンタルサーバーで自在にWordPressを操ろう! – wp-cliでWordPressを簡単構築 – #さくらクラブ
2016/03/19 に、さくらインターネット ユーザー会「さくらクラブ」の勉強会で話す機会をいただいたので、wp-cliを使ったWordPressの構築ハンズオンをやってきました。
【東京】では、黒い画面と WP-CLI をテーマにした #さくらクラブ が開催中です〜 pic.twitter.com/mHxyQdZd2r
— 【公式】さくらインターネット (@sakura_pr) March 19, 2016
内容については、こちらに記載していますので、ご興味があればご一読ください。
■ テーマ選定について
今回は、さくらのレンタルサーバーにSSHクライアントで飛び込んで、いわゆる「黒い画面」からWordPressをインストールしよう、という試みでした。といっても、インストールだけだと実質3行で終わってしまうので、それだけじゃあ、ねえ、ということで、バックアップ・リストアも黒い画面からやってみようというテーマを考えてみました。
教材ブログのほうにも書いたのですが、バックアップはリストアできてナンボです。リストアできないデータを毎日せっせここさえてもディスクの肥やしにしかなりません。あと、WordPress本体やテーマ、プラグインのファイルはまたダウンロードし直して来ればいいけど、例えば旅行へ行ったときの画像や自分で編集したファイルは、いわゆる世界に1つしかないファイルです。なので、こういうファイルこそちゃんとバックアップしておきましょう、という話をしました。
もう1つ、バックアップ・リストアをテーマに取り上げた理由というのがありまして、今回はWEBデザイナーさんやディレクターさんをターゲットにしてテーマを設定しました。VPSやクラウドでOSのインストールから、というテーマでもよかったのですが、恐らくこのようなインフラインフラしたテーマでは敷居が高いのでは、そもそもrootにならないとできない作業はしなくていいのでは、ということから、あえてさくらのレンタルサーバーを教材に取り上げたのです。
そもそもデザイナーさんやディレクターさんに黒い画面を使っていただこうというのは、別にイジメでも何でもなく、もしそう思ってる人がいたら蹴り飛ばしたいくらいなのですが、いわゆるシェルコマンドを使うということは、テキストで手順の共有ができるわけです。本来ですと、自分の考えをもってコマンドを実行するのが筋なのですが、最悪コピペでも手順の共有ができてしまうわけなんですね。
そして、数回叩いたコマンドでWordPressが動き出す、ということは、「これを1枚のテキストにまとめると、3回叩いたコマンドが1回で済みますよ」ということをお話ししました。つまりシェルスクリプトの始祖なわけです。
冒頭で「せっかく作ったブログを壊す」→「すぐ復活させる」のデモをやったのですが、こうしたことも、シェルスクリプトを使えばすぐにできてしまいます。ここで気づいて欲しいのは、ちょっとしたテクニックを応用することで、今までやってきた作業が格段に楽になる、本来あなたに与えられた役割を奪う時間を極力減らすことができる、ということなのです。
■ ハンズオンのイレギュラーとチューターの重要性
プログラミング系のハンズオンもそうだと思うのですが、ことサーバー系のハンズオンは、イレギュラーを考えなければなりません。これがどういうことかと言いますと、ある手順を間違ったときの影響というものを考慮し、そこから本筋へ戻ることもある程度考慮しないといけない、ということなのです。なので、そもそものテーマ選定からして、なるべくイレギュラーが起きにくいようなテーマを考えてはいるつもりです。
少なくとも、能動的に勉強会へ参加する人で rm- fr / をいきなりやる人はいないだろう、という目論見でもありますが、共用サーバーだとそもそもそれができないので、最悪の事態になっても自分のホームディレクトリにしか迷惑をかけないのです。昔何かの本で読んだのですが(タイトルが思い出せない…)、「UNIXは拳銃で自分の爪先を撃ちぬく自由のあるOSだ」と書いてあったのを思い出したのですが、いっぽうで、UNIXはマルチユーザーOSなので、ともすれば他人に向けて銃を乱射できてしまうOSでもあるわけです。rootになれば。
閑話休題。実際にハンズオンをやってみてイレギュラーは発生しました。これは私も予想はしてなかったのですが、今回の参加者の中で、すでに複数のWordPressを運用されている方がいらっしゃったのですね。で、私が想定していたのは、ドキュメントルート直下に1つだけWordPressを新たにインストールするパターンなのですね。そうすると、もしwp-cliでインストールしたときのパラメータを間違ったら・・・と思うと、申し訳ない思いです。
イレギュラーがおきる、ということは、そのイレギュラーにブチあたってしまった参加者は、その時点から他の参加者に遅れてしまうのですね。もちろん、私も全体を見ていますから、そういう方がいることをある程度見越して時間の割り振りをしているのですが、一方で、すでに手順をコンプリートした方にも気を使わなければならないのです。こうした事態にそなえて、熟練エンジニアのチューターがいると非常に心強く、今回チューターをお願いしました浅見 祐樹さんには非常に助けていただきました。この場を借りてあらためてお礼申し上げます。
■ 次回に向けて
次回は、複数ブログの正しい運用方法について、か、VPSへの乗り換えネタをやりたいなー・・・と思っています。また、もくもく会のような形態でもよいかもしれません。あ、kusanagiもやりたい・・・
もしレンタルサーバーでWordPressをやってみたい、という方はこちらから是非。
※ WordPressを動かすためには、MySQLデータベースが必要です。スタンダード以上のプランでお申し込みを。
当日お世話になりました。うしろの隅っこの方にいた年寄りです。
私のイレギュラーは、20年来の昔のWeb環境を数年前に今のレンタルサーバへ無理やり持ってきたときにいろいろ自分でも覚えてない設定をしてしまっていて、新しく作ったWordPressのトップ画面を表示することができなかった(もともとのWebのトップ画面が出てくる)ってものでした。管理画面はだすことができたのですが・・まあ、そんなこともあったということでご参考になれば。
コマンドラインだけであそこまでできるってのはおもしろかったです。ぜひもっといろいろと展開していただければ。